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作:Ξキソケさん「淫らな月がのぼる空 ~君が笑うと嬉しくて~中編」

―――僕が里香の家のチャイムを鳴らしたときには、太陽はもう微かな赤みを残して沈みかけていた。これから訪れる夜に備えて、さびれた町のあちこちにはわびしい灯りがつき始めている。大分遅くなってしまったことは明らかだ。これでも自分の家に帰らずに必死に急いだほうなのだが。まあとにかく、里香の機嫌を直せそうなものが用意出来て良かったと、僕は少しホッとしていた。せっかく買ってきたソレがちゃんとあるかどうか、ズボンのポケットの中に手をやると確かにソレはポケットの中に存在していた。あとはこれを里香に渡して機嫌を直してもらうだけだ。里香のお母さんがいるかも知れないけれど、それはその時に考えよう。
ガラガラッ……
そんな事を考えていると、里香の家の引き戸が古くさい音を立てて開いた。僕がハッとして引き戸を開けた人物の顔を見ると、相手は更にハッとしていた。
その相手は、
「裕一……?」
間違いなく里香です。……本当にありがとうございました。お互いの視線が合うと、僕が何か言う前に里香がややぎこちなく口を開いた。
「な、何しに来たのよ?」
里香は僕が先に来たことに多少驚いているようだったけれど、幸いなことにさほど機嫌は悪くないようだった。なぜか、里香の顔が可愛いくらいに赤いのは、多分暖房の効いた部屋にいたからだろう。まぁとにかく、ここでやらなきゃ、男じゃないよな。
僕は少しの勇気を出して言った。
「あのさ、里香。その……俺、ちゃんと話して謝りたいんだけど――」
「………」
僕は里香が受け入れてくれるか不安になりながらも、話しきって里香の顔を見つめた。
「今、駄目かな?」
里香は少し戸惑っているようみたいだ。困っているようでもあるし、どこか嬉しそうでもある。ある程度迷った後、里香はワザと目を吊り上げてこう答えた。
「……わかったわよ。 もう、裕一は仕方ないんだから……」
赤い顔でそんなことを言われても、里香は照れているようにしか見えないというのが心の中で僕を苦笑いさせた。
「ありがと……里香」
僕が一言言うと、里香は玄関に入ろうと背を向けたまま短く返事を返した。
「あっ、そ……」
ああやっぱり可愛いよ里香可愛いよ、という本音を押さえつつ、僕は里香に続いて里香の家の玄関に入っていく。僕の家と同じように母子家庭である里香の家は、どこか雰囲気も通じるものがあった。チラチラと家の中を見ても、靴の数や椅子の数などで父親の不在というモノを確かに感じられる。良くも悪くも、母娘二人の慎ましい暮らしであった。僕はそんな生活感を溶かし込んだ空気を吸い込みつつ、ほっそりとしたラインの私服を着た里香を先にして、家の外観と同じように古くさい廊下を進み、ギシギシと音が鳴りそうな階段を上って二階に行った。
二階には、里香の部屋がある。僕が里香に連れられるままに部屋に入ると里香は自分のベッドに腰掛け、僕もそこに座るように促された。そうして、僕と里香がベッドの上で横に並んで座っているようになる。部屋は別に暑くもないのに、脇目で里香を見ると確かにその顔は紅潮していた。なんだかよくわからないけど可愛いな、と思っていたら、二人の肩と肩の距離が離れたままで少しだけ時間が無駄に流れてしまった。
「…………」
「…………」
さっきまで照れているような顔をしていた里香も、もう落ち着いてしまっている。沈黙に耐えられなかったのか、吊り目になって先に話しかけてきた。
「あのね、自分から謝りたいって言ってきたんだから、早く何か言ったらどうなのよ?」
謝りにきたのは僕の方なのだから、里香の言い分は確かに正しかった。僕は慌てて自分のするべきことを思い出すと、実行に移した。
「あっ、ご、ごめん…… で、その……」
慌てていただけに、しどろもどろになってしまうのが情けなかった。そういう応対がやはり嫌なのか、里香はまだ吊り目で返してくる。
「その? それでなんなのよ? まさか終わり?」
「謝る前に、少し渡したいものがあってさ――」
なんとか努力して会話の主導権を握ろうとはするが、相手が相手なだけになかなかは上手くはいかなかった。まぁ、いいや。とにかく仲直りさえ出来れば……!
僕はポケットから里香への贈り物を取り出し、手の平に乗せて里香に差し出した。
「何、これ?」
里香は疑いの目を向けながらも、僕の手に乗った小さな袋を取ってその中身を出す。すると小さな袋の中から、里香の白い手の平に一つの口紅が滑り落ちた。それを見た里香は、不思議そうな顔をしてそれを見つめながら僕に問いかけた。
「……これ……口紅? 私にくれるの?」
その顔は久しぶりに見る、不思議な意思の強さと可愛さを併せ持っている顔だった。僕は思わずドキリとさせられながらも問いに答えた。
「もちろんじゃないか。何言ってんだよ」
「ふ~ん……」
僕との短い会話を終わらせると、里香は口紅のキャップを抜いてみたりしてまじまじと見つめていた。やはり、里香も年頃の女の子であるからしてオシャレには興味ありらしい。その事を考えてプレゼントを選んだのは良さそうだけれど、本当に気に入ってくれるかはわからないのが不安だ。そういう風に考えていると、里香は少し嬉しそうな顔をして僕にこう言った。
「まぁ、裕一にしたら良い考えじゃない。 もらってあげる」
やったぁぁぁ!!
さっきまで居たたまれない気持ちだったのに、里香が褒めてくれただけで僕はひどく嬉しく感じる。まるで、ご主人様に尻尾を振る犬のようでもあるのが少しアレだが、僕はほんとに里香のことが好きなんだということがわかる。
「気に入ってくれた‥‥の?」
胸の奥から湧きあがってくる小躍りしたい気分を押さえながら、口紅のキャップを抜いて紅い塊を観察している里香に僕はもう一度聞いてみた。
「まぁ、そうね」
こんな短い返事でも、僕はまた嬉しくなった。里香が喜んでくれている度、確実に一歩一歩里香との関係が修復されてきているのでは?
という実感めいたものを感じている。きっと、嬉しさで僕の顔はさぞかしニヤニヤしている顔だっただろう。
「……裕一、あんまりニヤニヤしないでよ。 気持ち悪い」
おかげで、こんなことを冷ややかなに言われる始末だ。顔がカアッと赤くなるのを感じながら、せっかく得た好感を失うまいと僕はただ謝った。
「あっ……ご、ごめん」
自分の反応一つで喜怒哀楽がコロコロ変わる僕が面白いのだろうか、里香は意地悪そうにフフッと笑い、こう訊いてきた。
「……そんなに、私に喜んでもらえて嬉しい?」
痛いところと言うか僕のアイデンティティを突く、小悪魔的な一言だ。ここまで心の中をくすぐったくするのは里香くらいのもので、
直にそんなことを言われると結構困ってしまう。けれど、僕は里香に振り回されるのが、どんなことよりも大好きだからちゃんと頷いておく。どうせ、最初からそうなんだから。
「……ああ。 俺さ、里香が喜んでくれるなら何でもするって知ってるだろ?」
僕が少し真面目に体裁を整えた口調でそう言うと、里香もどこか表情も変える。里香は、若干僕に親しみを増やしたような、そうでもないような不思議な感じでこう返す。
「まぁ、裕一って元々そうだったよね………うん、折角だからこの口紅使わせてもらうからね?」
なぜか里香は話しの腰を軽く折るようにそう言った後、口紅を持ってベッドから立ち、部屋の壁に掛けてある大きめな鏡の前に向かった。
僕が座っているベッドには、里香が座っていた後がシワと温もりを残していた。里香は長い髪をふわりふわりと揺らして数メートルを歩いていき、鏡の前に立った。ちょっと嬉しそうな里香が鏡に映り、数え切れないほど僕とキスをした唇に口紅を塗っていた。
里香は鏡とにらめっこしながら、綺麗で細い右手の指をゆっくり動かす。母親の見よう見まねだろうから出来上がりが上手いとは限らないが、少なくとも塗っている仕草自体はとても可愛く思えた。集中している里香に話しかけるのも悪いのでそれを黙って見守っていると、
ふと、あの鏡は今まで様々な里香の姿を映してきたんだろうな、と僕は思った。
毎朝学校に行くときの制服姿も、寝る前のパジャマ姿も、どこかに行くために余所行きの服を着ている姿もだ。
僕が見たことのない里香の姿をたくさん見てきたのだと思うと、ちょっとこの鏡が憎らしくも思えてきた。僕も、もっともっと里香のことを知りたいのにな。……その内に初めての口紅塗りが終わったらしく、里香は小声で『よし』と言った。それがわかった僕は、里香に話しかけてみた。
「あ、終わったの?」
はにかんだ口調の返事が、里香から返ってくる。
「初めてにしては上手に出来たと自分でも思うんだけど、どうかな……?」
里香は長い長い髪をフワリと揺らしながら顔を向けた。その唇には確かに、薄桃色のルージュが引かれている。僕が里香に似合う色をと思って選んできた口紅だ。控えめな可愛い色が、僕があまり知らない里香の魅力を引き出している。ホワァッとした感触が、僕の心に温かった。悪くない。というか、凄く可愛い。僕は演技無しに口紅を付けた里香を褒め称えた。
「可愛いよ! なんていうか……、里香の感じとよく合ってる」
すると、僕にそう褒められて嬉しかったのか、里香は確かめるようにもう一回聞き返して来た。その態度からはもう、ここ数日にあった冷たさや素っ気無さはまったくと言っていいほど消えていた。
「ほんと? お世辞じゃない?」
僕はもう一度里香の口紅の乗り具合を見ながら、しっかりと頷いてこう答えた。
「うん、大丈夫。 保証するよ」
そこまで僕に褒められて嬉しくなったようだ。頬を可愛らしく赤く染めて、照れ隠しでこんなことを言ってくる。
「……よしよし。そこまで大感激してるなら、裕一には特別にもっと近くで見せてあげようかな」
里香はベッドに座ったままの僕にすたすたと近づいてきた。そして……
「裕一、良く見て……」
里香はそっと小さい声で囁くと、僕の肩を両手でしっかりと掴む。目の前に現れた、僕に対する愛情と淫靡さが滲み出るような里香の顔にドキッとさせられる。口紅が引かれた唇が、ひどく鮮やかに見えた。
「……えっ」
僕がそう言ったすぐ後、里香が更に唇を近づけてきた。その唇は、僕の唇に重ねられようとしているのがわかった。
久しぶりに、僕と里香の身体がとても近づく。里香の長い髪の毛や、里香自身が放つ甘い香りが僕の鼻腔を刺激し、その刺激はやがて僕の性欲をかき立てた。
「り、……んっ……ぅっ……」
ひどく無防備に、しかし攻撃的に差し出された唇は、とても優しくて柔らかかった。里香の名前を呼ぶ前に唇を塞がれた僕は、里香としばしのキスを楽むことになりそうだ。里香は背中まで手を回してきて、やはり簡単に僕を離す気はないようだった。向こうがその気なら、僕も乗っても構わないかな?
「んっ……はっ‥‥んんっ……」
里香の舌が絡み付くような動きで愛撫してきて、僕はそれに反撃する。僕は里香の細い身体をギュッと抱きして密着させながら、ベッドの斜め後ろに倒れ込んでいく。これで姿勢が安定して、もっと気持ちよく里香にキスが出来る。絡み付いてくるような里香の舌の動きを、僕は自分の舌の力でねじ伏せて遊んでやるようにした。
「ぁ……んんっ……う……」
僕の口と繋がっている里香の口から、喘ぎ声と粘膜が鳴る音が同時に漏れている。その音が妙に生々しく、僕の興奮を煽った。僕は少し無理矢理に里香と上下を入れ替えて、更に里香の唇を貪ろうとする。しかし上下を入れ替えた時、僕の舌にチリッと軽い痛みが走った。里香が、僕に無理矢理キスされ続けるのが嫌で舌を噛んだのだ。しまった!やりすぎた!と思って唇を離すと、僕と里香の唇の間にツーッと粘液の橋が架かった。自分の浅はかさと愚かさを呪いながら、下の里香の顔を見る。
「裕一‥‥」
里香はそう呟く。どんな感情が籠もっているのかはわからない。罵倒の言葉が飛んでこない所を見ると、僕の予想に反して怒ってはいないようだ。けれど僕は、謝らずにはいられなかった。一体僕は何回謝っているんだと思いながら。
「ああっ……里香、ごめんその俺――」
「……待って」
僕がなおも慌てて謝ろうとすると、里香はなぜかそれを制して話し始める。何を言われるのか、僕は一瞬だけ本当に怖かった。
「……いいの。 もう、裕一は謝らなくっても……」
「……………」
里香が嫌悪感を込めない口調でそう言ってくれたおかげで、僕は内心ホッとして落ち着くと共に疑問を感じた。……里香のことだから、こういうことをされたらもっと怒っていてもいいはずなのに、この優しい対応はおかしい。本当に怒っていないとしても、怒っているように見える演技はするだろう。いやむしろこの場合、怒らない事が演技だとでもいうんだろうか? いやいや、里香はそんなことを僕に対してする人間じゃないぞ。僕が里香の気持ちを読み取ろうとしていると、向こうから静かに話しかけてきた。小さい声だけれど、強い意志の感じられる言葉を僕に向け始めた。里香は感情が昂ぶっているのだろう、漆黒の瞳を宿した目がしたたか潤んでいる。
けれど、その目はひどく愛おしそうに僕を見ていた。
「……最近、私ね、裕一のことがちょっと不満だったの。まぁ、色んな意味でね……」
どうやら里香の話の焦点は、なぜ里香が僕に対して不機嫌だったのかということになったらしい。僕もずっとそれを知りたかったし、里香も上手く切り出せるタイミングを窺っていたのだろう。
「………」
『色んな意味で』という言葉の持っている意味を考えると、苦い思いがした。里香は同じ調子で言葉を続ける。
「私に何も期待してないんじゃないか? 身体の事があって遠慮してるんじゃないか?それとも、私のことが嫌いになっちゃったんじゃないかな?なんて考えたら、なんだか、凄くイヤな気分になっちゃって……」
……確かに僕はここ最近、里香に全く性的なことを求めていなかった。里香の身体のことを考えて迷惑をかけないようにしていたつもりなのだが、僕が僕自身に課した抑制がいつの間にか、里香の心に負担をかけていたことになる。学校の行き帰りでもそれ以外でも、いつも僕は里香の目の前にいるというのに、里香は僕と身体を重ねることが出来なかったのだ。僕が里香にそんな気持ちを味あわせてしまったのかと思うと、自分の考えの至らなさを改めて感じた。けれど、その気持ちは次の里香の言葉で救われた。
「でもね……今、裕一がこうやって来てくれたから、もう、そんなことどうでもよくなっちゃった……」
「里香……」
「今まで、素直になれなくてごめんね」
切なげな、しかし実に嬉しそうな目をして里香がそう言うと、僕も天に舞い上がるように嬉しくなってしまった。
そして次に里香は、耳元でささやくような声で僕にこう言った。
「……ねぇ裕一。 最近我慢してた分……したいんだったらしてもいいよ?」
ひどく艶っぽい里香からの誘いに、股間が反応しつつも僕は理性を使って聞き返した。
「……いいの?」
すると里香は、恥ずかしがりながらも当然だという感じでこう言った。
「だって‥‥、ここまでキスさせておいて拒むのってどうかと思うし……それに」
「それに?」
僕の二回目の聞き返しに里香はドギマギしてこう答えた。
「もう……! これ以上言わせないでよね……?」
だいたい里香の言いたいことはわかったので、僕は里香を抱きしめてこういった。
「ありがと、里香」
里香の細くて小さな身体が、僕の腕の中で可愛らしく丸まる。上から抱きしめられた里香は、しおらしくなって肯く。
「うん………ゆういちも、口紅ありがとね」
「りかっ……」
僕は、上目遣いで感謝してくれた里香を猛烈に可愛く感じて、ついつい押し倒そうとしてしまった。けれど、里香は僕の唇に右手の人差し指を縦に当てて強く拒む。
「がっついちゃ駄目、裕一。 ………順番ってものがあるでしょ?」
僕はそんな手厳しい里香も大好きだ―――

――――僕は里香のベッドの縁にズボンとパンツを下ろして座っている。里香は床に立て膝をしていて、そのすぐ目の前には僕のペニスがある。まあこれから里香は、俗に言う『ご奉仕』を僕にしてくれるのだ。多少なりとも鼻を付くような匂いがするモノを目の前に、かなり色っぽい顔をした里香は求めるような上目遣いで僕の顔を見て聞いてくる。
「……これでいいの? 始めるよ?」
里香との交流にとても餓えていた僕は満足な位だった。僕だけが一方的に射精して気持ちよくなる為の行為を、大好きな女の子が……しかも里香が心を込めてやってくれるなんて僕はもうそれだけで幸せだった。そんな幸せを噛み締めながら、僕は里香と同じように躊躇いなく頷く。里香の顔はほのかに、嬉しそうな気恥ずかしそうな朱に染まる。
「じゃ、始めるね……」
里香はまず僕のペニスに顔をだいぶ近づけると、鼻の穴を広げてスゥーッと息を吸い込む。次に形の良い口を開き、ゆっくりとゆっくりと熱い吐息を吹き掛けた。
「はあ――――っ~~~……‥‥」
手で扱かれたり口で咥えられたりといったように、直接触られてるワケではないのに僕の口からは溜め息が漏れてしまった。やっぱり、相手が里香だからだろう。
「……っ‥‥」
二回三回と息を吹き掛けられるごとに僕のペニスはビクビクと波打って、マグマのように新鮮で熱い血液を肉棒にジュウジュウと集めていった。
「はあ――――っ~~~……‥‥」
またも里香の熱い吐息が吹き掛けられて、ペニスに熱が溜まり僕の精神は昂ぶった。さっきまでは普通の勃起をしているだけの僕のペニスだったが、今ではすっかり皮が剥け筋張って赤黒くそそり立っている。これからこのペニスが里香の技で散々に扱かれしゃぶり尽くされるのだと思うと、僕は想像だけでゾクッと背筋が震えてしまう。
「っ……」
僕のそんな様子を見て、里香は赤い顔を意地悪そうに綻ばせながらこう言った。
「ふふっ…… 裕一、よっぽど気持ちいいんだね?」
里香の言うとおり、彼女の熱い吐息で愛撫されたせいで僕のペニスはヒクヒクと震え、鈴口の先からじんわりと透明な先走りまでも滲ませている。それを見た里香は僕のペニスの根本に左手を添え、竿の皮を右手で掴む。
「これから、もっと気持ちよくしてあげるからね……」
そして、小さくて可愛い口に僕の亀頭を持って行き、中程までカプリと咥えた。里香は目を閉じて僕への愛撫に集中している。
口紅が引かれた唇の色と、ペニスの生々しい肉色が柔らかく交錯する光景は、どこかミスマッチのようであり逆にとても似合っているようにも思えた。強いて言うなら、あるべきものがあるべき所に収まっているという安心感がある。里香の膣内(ナカ)に入っている時には、それ以上に神秘的なものを感じてしまうけれど。
「はむっ……んん」
「りか……」
里香の小さな口が僕の凶暴なペニスを咥えている部分から早速、愛撫の為に起こる喘ぎ声と唾液が作るくぐもった水音が漏れ始めた。
「……んんっ……ちゅっ、ちゅぱっ」
里香の舌が僕の裏スジや鈴口をエラをチロチロといじり、口内はペニス全体を包む為にキョッとすぼんできていた。先端からは痛くすぐったい舌先が、中程の部分からは生暖かい口内が細々とした快感を与えてきて、少しずつだが確実に僕の射精感を高めていく。
「ちゅるっ、ちゅ、じゅぴっ……」
いきなり射精させるワケではないからまだ弱めの愛撫だけど、里香のテクニックの高さが依然として感じられた。加えていうと、もうこれ以上血が集まらないと思っていたペニスにもまだまだ血が集まり、更に海綿体をビクビクと大きく膨れあがらせていった。その血は暖かくて、自分の手でするオナニーの時とは違った温度を持っているようだ。僕は里香の愛撫が気持ちよくて、里香がこうしてくれることが嬉しくて、小さい声で感謝の言葉を述べた。普段なら恥ずかしくて言えないけれど。
「里香、ありがと…… 気持ちいいよ」
僕がそう言うと、里香は愛おしそうな表情を浮かべて愛撫を続行してくれた。里香は勢いよく首を前後に振り始めた上に、左手で僕のペニスを扱き始める。舌の動きは変わっていないものの、愛撫の動きが足されたおかげで僕の絶頂はまた近くなった。里香はというと、ただただ一生懸命に無垢で淫靡な愛撫を僕に捧げてくれている。ペニスを咥えこんでいる口からは、いよいよ大きく吐息と水音が流れはじめた。
「はぁっ……むぅっ、ちゅぴっ、ちゅぱぁっ……」
里香の舌はペニスに蛇のようにしつこく絡み付いて鈴口やエラを責め、口内は包皮に粘着質に吸い付いてシコシコと上下し、歯はアクセントを付けて亀頭をクリュッと甘噛みしてきている。はっきり言って、自分の手を使ってするオナニーの百倍は気持ちがいい。
「ちゅ、ぴちゅっ‥‥ずずっ………!」
『ずずっ………!』という部分で、
里香は口をすぼめて歯を立てて僕のペニスを吸い上げてきた。
「ぁぁ、ぅ……ひぁ……っ!」
僕はその快感に情けなくもベッドの布団を掴んで喘ぎ声を上げながら、
僕のペニスがこの愛撫をずっとずっとされ続けられたら一体どうなってしまうのかな? という考えが頭の中に浮かんでしまっていた。
……僕のペニスは、里香の与えてくれる快感と唾液によって延々と射精を繰り返し、終いには溶けてなくなってしまうような気がする。
ちょうど、着物を着た幼い女の子が七五三でもらった千歳飴を一生懸命舐めて舐めて食べきるように。ああ、そういえば、里香の小さい頃の写真なんかまともに見たことが無かったなあ……
……そんな考えに浸っていた時にペニスに感覚を戻すと、一般的には早いのか遅いのかわからないけれど、すぐそこにまで僕の射精感が迫ってきていた。
「くちゅっ、はむっ……ちゅぴっ……」
僕のペニスはひどく粘着質な里香の口内に扱かれる度に、何度も激しい射精の予兆に襲われてしまっていた。本当に溶けてなくなってしまうということはないと思うけど、それに近い快感に腰が抜けそうになる。自分が、射精直前の大きく膨れたペニスを扱くときに指に強く力を入れるように、里香は強弱をはっきりとつけて愛撫をしてきた。そして、ついに絶頂の時がやってくる。
「くあっ……!!」
腰からペニスの先にかけて、激しい断続的な快感に襲われて僕は喘ぐ。その様子を里香も察してくれたのだろう。里香の愛撫が僕を達せさせるために激しくなる。
「ふぅっ、んっ……! じゅぴっ! じゅる!」
今までよりも激しく深く首を振り、口内と、舌と、歯茎を大盤振る舞いして僕を絶頂まで一気に導こうとする。
そして、生暖かい里香の口の中全てに責め立てられて、僕は達した。
「ふぅぅっ、っ………!」
僕のペニスの先から止めどもなく射精が始まり、腰が震える。
「あううっ………」
僕の頭の中に、快感を生み出す熱い脳内麻薬が勢いよく流し込まれていくのがわかる。そして、下半身の器官はそれ以上に力強く脈打っていた。
ドクゥッ……!ドクゥッ……!
凶暴なほどの勢いで放たれた生臭くってネバっこい白濁液は、すぐさま里香の口内を満たそうとし、里香は懸命にそれを零すまい、のどに詰まらせまいとして喉を鳴らして飲み込む。
「むぅっ……! はぁ、っ……んぐ‥‥んぐ‥‥」
その光景と、射精時の快感が一秒ごとに射精後の脱力感に次から次へと変わっていくのが、僕にはとてもとても気持ちよく感じられた。
「っ…… こくっ‥‥こくっ‥‥」
里香は切なげな顔をしているのとは裏腹に、里香の口は理知的に緩急をつけて僕のペニスから最後の一滴まで精液を飲み干した。
だが、それで里香のしてくれるフェラチオは終わりではなく、里香は咥えたまま丹精込めて僕のペニスを掃除してくれた。
「ちゅっ……ちゅるぅっ……」
里香のチロチロとした細やかな舌先が、精液でまだ多少汚れているであろう僕のペニスを口の中で転がして綺麗にしていく。
「ありがとう‥‥里香……」
くすぐったい感覚と里香の心遣いが嬉しくて僕はそう言う。里香は少し嬉しそうに僕の目をチラリと見た後、引き続き舌を動かした。
……それが終わると、僕は一つの溜息を付く。
「ふ、ぅっ………」
里香はというと、一仕事終えて大人しくなった僕のペニスを口から取り出し、口の中に溜め込んでいたらしい熱っぽい息を吐き出した。
「はわぁっ………」
ヌラヌラしているペニスと、里香の口元が粘度の高い唾液の糸を橋を架けて繋がった。
その橋は、とても綺麗に輝いているように僕には見えた―――

つづく

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つ、つづきをはやく、、、

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